
新潟で【オキシトシン】や【触れること】
について発信しています。
理学療法士の高野です。
世の中では少子化と言われている昨今。
僕が勤務する病院の女性たち。
次から次へと
産休・育休、
そして職場復帰しています。
【産みやすい・育てやすい・働きやすい】
そんな職場なんですね(たぶん)。
【産みやすい・育てやすい・働きやすい】
ってどんなんだろ?
生物学的に考えてみます。
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◆◇ なんと4倍の量が!◇◆
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マッサージなどの対人接触で
分泌されることが明らかになったホルモン、
オキシトシン。
もともとは妊娠出産時に
女性の体内で働くホルモンとして
発見されています。
女性の妊娠後期には
なんと通常の4倍の量が分泌されます。
そして出産直後には
さらにさらに分泌量アップ!
その状態が
出産後約2か月も維持されるようです。
オキシトシンには
他者への信頼感や共感力を高めたり、
絆を深める役割があることが発見され、
通称【安らぎと結びつきのホルモン】
と言われるようになりました。
分泌量がアップする
妊娠後期から出産直後において、
オキシトシンは
母親と子どもとの絆を深める
大切な役割を担っていると考えられています。
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◆◇ オキシトシンが分泌されない状況・分泌されやすい状況◇◆
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先進的なお産の取り組みをしている
湘南鎌倉バースクリニックの
日下剛院長は言います。
『妊娠・出産に関して
今まで何となく感じていたことが、
オキシトシンの新しい役割が
明らかになったことによって、
形として説明できるようになった』
クリニックで実施している
妊婦さんとその家族への学習プログラム教室では
オキシトシンについて
こんな話をしているそうです。
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オキシトシンが
働かない・分泌されない状況があります。
それは、
危機回避の場面。
ストレスを感じる状況
不安感
緊張
過度な痛み
不慣れな環境
考えなくてはいけない状況。
そんな場面です。
一方で、
オキシトシンが働く・分泌されやすい状況とは
繁殖できる余裕がある場面です。
慣れ親しんだ環境
リラックスできる雰囲気
安心感
信頼感
感覚的になれる状況。
そんな場面です。
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◆◇ 優しくなるための知識◇◆
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このように生物学的にみると、
『妊娠中や出産後の女性が
長期的なストレス下に置かれることは、
母子ともに不安定な状態を引き起こす』
と考えられます。
このことを知識として
妊婦さんや母親本人だけではなく
家族が知ることも大切なんだなぁ。
そんなふうに思うのです。
そして
産休・育休明けで復帰した
女性がいる職場の人達、周りの人達が
すこ~しでもこんな認識を持っていたら、
産みやすい・育てやすい・働きやすい
職場・社会になるんじゃないかなぁ
って気がするんです。
高野義隆 理学療法士
フィジカルセラピスト。 触れることを通じて、他者への信頼感や安らぎを生み出すホルモン:オキシトシンの分泌を促し(オキシトシン・マッサージ)、身体のケアからココロのケアまでを行っている。
◆ブログ 【オキシトシン・マッサージ ~肌からココロに伝わるメッセージ~】
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