FROM 高野義隆
おはようございます。
新潟で【オキシトシン】や【触れること】について
発信しています。
理学療法士の高野です。
もうすぐ新年度ですね。
この時期には、人に
いろいろな事を伝える機会も多くなります。
だけど、なかなかすんなりと
受け止めてもらえないこともありますよね。
今回はそんなお話。
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◆◇ 忘れられないエピソード ◇◆
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子どもたちが通っていた小学校では
外部講師を呼んだ教育講演がありました。
最近の学校では、総合学習の時間として
そういった機会があるようです。
ある時、歯科医の方が『食』について
話してくれる機会がありました。
親子講演会として、
子どもと保護者が一緒に聞ける講演会です。
長女と妻が参加したのですが、
帰ってきた2人に
「どうだった?」
と聞いてみますと
『あれも食べるな、これはだめだ、ばっかり』
『だったら、何にも食べられないよね~』
『もう、腹立って、帰りにマック寄って
食べてきてやったわ』
・・・・・。
2人とも同じ感想でした。
この出来事は
長女が17歳になった今でも
伝えることの難しさを思い出させるエピソードとして
僕は忘れられないのです。
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◆◇ 反発を招く伝え方 ◇◆
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私は、高齢者の運動教室や
肩こり・腰痛予防教室などで
話をする機会があります。
そこに集まる方は、
健康のためにしたほうが良いことを
大抵知っています。
『え?座りすぎって良くないの?』
『適度に運動するって大事なの?』
そんな反応をする人や
『栄養分は酒だけで良いだろ』
『毎日の歩数は200歩で充分よ』
なんて、ポップな人には
めったにお会いしません。
皆さん知っているのです。
何が正しい知識かを。
むしろ、知りすぎてスルーする習慣が
身についているのです。
そんな人たちに
『運動のメリットを示す
こんな科学的な根拠がありますよ』
『座りすぎの人は死亡率が高いことが
明らかになっていますよ』
と言っても、
『へ~。』で終わるわけです。
ましてや。
『だから週3回、汗をかくような運動をしましょう』
と言ったものなら、
『そんな時間あるわけないでしょ』
という反発を招く事態となるのです。
スキンシップについても同じ様子です。
『スキンシップが大切ですよ』
『信頼感や安心感が生まれます』
これ。
今は、ほとんどの方が知識として知っています。
だから、ここでも
『へ~。』で終わるパターンとなってしまいます。
『そりゃ、そうよね。』です。
そして、
『だからお子さんとの
スキンシップの時間をつくりましょうね』
そう、言ったとしても
『そんな余裕ないんですけど』
という反発を招く事態となるわけなのです。
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◆◇ 正しさについて ◇◆
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【正しさ】について。
僧侶の小池龍之介さんは著書の中で
こんなことを述べています。
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たとえば。
「その洗剤は環境によくないから使わないほうがいいよ」
てふ一言は、
潜在的に、
「環境に配慮するのが正しいことなのに、
あなたは環境に配慮しないという
間違ったことをしている。
変わりなさい」
てふメッセージになり候ふ。
言う側にその気がなくても
言われた側は責められた気分に
なるものであります。
小池龍之介 著
『「自分」から自由になる沈黙入門』より引用
***
自分が感じる正しさを
伝えよう、伝えようとすることは、
相手のやっていることが
自分が感じている正しさと
ズレているよ、と
指摘していることになるんですね。
だから反発を招いてしまう。
『うまく相手に伝わっていないな』
そう感じた時には
このような事態になっていることがよくあります。
僕は今まで何度も何度も
これで、失敗してきています。
もしも、あなたが
『なんだか相手が受け取ってくれないなぁ』
そう思ったならば
このことについて
考えてみても良いかもしれません。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
あなたの今日に、明日に
少しでも役立てたら、幸いです。
。・゜・。・゜・。・゜・。・゜・。*。・゜
高野義隆 ブログ
【オキシトシン・マッサージ ~肌からココロに伝わるメッセージ~】

病院で様々な患者さんとリハビリを行う中で。
『触れること』の凄さを何度も経験しました。
身体に『触れること』は,身体への気づきを生み出すだけではなく,他者への信頼や安心感を生み出すオキシトシンを分泌させます。
『触れる』を通じて,身体と心のケアサポートを行っています。
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