『あの人に行動を変えてもらうヒント。』FROM 高野義隆

おはようございます。

新潟で【オキシトシン】や【触れること】について

発信しています。

理学療法士の高野です。

今回の話は

他の人に行動を変えてもらいたいなあ。

そう思ったときに

役に立つかもしれません。

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◆◇ 研修会に人が集まらない!   ◇◆
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僕は、病院や介護施設で働いている方向けに

年1回、研修会を企画しています。

施設の利用者さんの転倒を予防する方法

だったり、

運動を指導する方法や介助方法などを

学ぶ研修会です。

1回目から3回目は定員80名

ほぼほぼ満席状態で

集まってもらいました。

だから翌年開催する4回目も

「まあ、そのくらい集まってくれるでしょ」

そう思っていました。

しか~し

おごれる者 久しからず。

なんと、10人。

しかも当日キャンセル2人出て

結局、8人という結果でした。

なぜに

そうなったのか。

開催した曜日の問題?

参加費の問題?

でも答えは、別にあったのです。

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◆◇ 手洗い実験  ◇◆
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ペンシルバニア大学の心理学者

アダム・グラントとデビット・ホフマンが

行った興味深い実験があります。

医師や看護師に

こまめな手洗いを勧めるために

病院の洗面所付近に

次の貼り紙のどちらかを貼ります。

【貼り紙A】

手の清潔さは、あなたを病気から守ります

【貼り紙B 】

手の清潔さは、患者を病気から守ります

結果はこうなりました。

手洗いの頻度も石鹸の使用量も

【貼り紙A】は変化がありませんでした。

その一方で

【貼り紙B】では

手洗いの頻度が10%増え

石鹸の使用量は45%増えました。

つまり、

『あなたの行動が

他人にどういう影響を与えるか』

それを強調して伝えることが

行動を変えてもらうには大切。

それを示した実験なのです。

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◆◇ 他者にどういう影響を与えるか  ◇◆
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さて。

なぜ第4回目の研修会に

人が集まらなかったのか?

その答えもここにあります。

それまでの研修会のテーマは

病院や施設の『患者・利用者さんのため』になる

ものでした。

一方で

第4回目のテーマは

『介護者自身の腰痛対策』でした。

そうなんです。

自分自身が腰痛にならないために

どうしたら良いかというテーマだったのです。

「この研修会に参加すると

あなたにこういうメリットがある」

そういう伝え方だと

『まあ、今までも腰痛はやり過ごして

何とかなったし、

だから研修に参加するまでもない』

このような論理が働きやすくなりそうです。

 だけどね。

「あなたが研修会に参加すると

利用者さんはこういう風に助かりますよ。

喜んでくれますよ」

こんなふうな伝え方だと

『今までも運動指導はしてきた。

だけどさらに私が学ぶと、

利用者さんのためになりそうだ』

このような論理が働きやすくなります。

僕は仕事柄

セルフケアを患者さんに実施してもらう

そんな場面が多いのですが、

この伝え方は結構有効です。

例えば、

運動をセルフケアとして

やって欲しい場合。

このように伝えます。

「この運動の効果が分かれば、

他の困っている人がとても助かるんですよね。

だから、この運動を続けてみてどうだったか。

どこが変わって、どこが良かったか。

ぜひ教えてください」

はい。

実際、運動はその患者さんのために

やってもらうのですが、

当事者の感覚的には、

「他の人のためになるのか。それじゃあ続けなくては」

という気持ちになりやすいのです。

【自分の行動が

他者にどういう影響を与えるか】

このモチベーションは

なかなか強烈です。

そういえば、

ウチの祖父にも

僕が生まれた時に

それまでどうしても止められなかった

タバコをスパッと止めたという

伝説があります。

参考までに(笑)。

あなたの今日に、明日に

少しでも役立てたら、幸いです。

高野義隆 理学療法士
フィジカルセラピスト。 触れることを通じて、他者への信頼感や安らぎを生み出すホルモン:オキシトシンの分泌を促し(オキシトシン・マッサージ)、身体のケアからココロのケアまでを行っている。
◆ブログ 【オキシトシン・マッサージ ~肌からココロに伝わるメッセージ~】
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