
おはようございます。
腱引き師の矢古宇一江です。
東京、目黒の〈腱引き 一伶庵〉にて日々皆さまの筋肉や腱と向かい合い施術をさせていただいております。
「腱引き」は、筋肉や腱をあるべき位置に戻りやすくするように調整する療法です。
このメルマガでも筋肉についてのあれこれを書かせていただいています。
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◆◇ 活法から礼法へ ◇◆
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腱引きは、日本古来から伝わる伝統療法です。
昔の武術家が極めた技の
人を殺める方法が「殺法」
人を活かす方法が「活法」
この両極が各流派の免許皆伝した者に受け継がれてきたのです。
その「活法」の一つが腱引きになります。
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私は、とんと武術や、殺法というものには無縁なのですが、
縁あって、この「活法」の方に出会い、
生業として関わらせていただいているので、
この、腱引きが生活の中にかなり浸透していたであろう頃の日本人のカラダには、とても興味があるのです。
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そんな日本人のカラダの使い方を体験したくて、
小笠原流礼法の基礎を学んだことがあります。
立ち方、
座り方、
歩き方、
お辞儀の仕方、
襖の開け閉め、
座位のままでの方向転換の仕方、、、
そのほかにも、
水引きを作ったり、
懐紙の扱い方など、
とても興味深い内容だったのですが、
特に印象に残っているのは、
カラダの使い方です。
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◆◇ 礼儀作法に浸透しているカラダの使い方 ◇◆
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正座って、
足がしびれますよね。
長時間はなかなか辛いもの。
私もしびれがひどくて立てなくなった経験があります。
正座=足がしびれる
が私の常識だったのですが、
礼法の先生が、
「私、一度も正座で足がしびれたことはございません」
とおっしゃられた時、
ええええ~~~、
なんで?
そんなことあるの?と
衝撃でした。
その正座法を聞いて
さらなる衝撃だったのです。
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足のしびれない正座法。
正座をした時に、
ふくらはぎと、太ももの間に
和紙を一枚挟んだと仮定して、
その和紙がしわくちゃにならないような加減で座る、のだそうです。
お尻をどっかりと足に乗せずに
少し浮かすのですね。
って、、、、
それ、すごくすごく大変なのです。
よかったらやってみてください。
少し浮かせ続けただけで
太ももがプルプル、
ふくらはぎがまあすぐに疲れてきます。
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これがスタンダードに楽にできるには
相当足腰の筋肉が鍛錬されていて、
カラダの軸が通っていて
お腹の力が無理なく常時入っている状態でなければなかなか難しいです。
例えば、お腹に注目すると
少し前かがみになって
呼吸をしてみてください。
自然にお腹が膨らむ呼吸がしやすくなります。
その状態ならば、
少しお腹が決まってきますので、
先ほどの和紙を挟んだ正座がすこーし楽になるのです。
ただ、座るという動作一つとっても
昔の人がどれだけ「使えるカラダ」だったのか、
尊敬の念が絶えません。
立ち上がり方一つとっても
軸の通ったカラダでないと、
そこを補うために
筋力がとてつもなく必要で、
その頃の私は
そりゃあもういっぱいいっぱいで、
いつもお作法の稽古の間
がっつり筋トレ気分でヘロヘロになっていました。
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◆◇ 共通するカラダのルール ◇◆
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昔の人のカラダの使い方がいかに優れていたのかを、
開脚セッションをやり始めて、
また再確認して惚れ惚れしています。
手の使い方、
足の使い方、
丹田を充実させること、
開脚前屈をカラダのルールを守りながら
やるだけで、
楽に、シンプルに、
使えるカラダになっていきます。
矢古宇 一江(やこう かずえ) 腱引き師
腱を調律して体の音色を響かせる腱引き師。
未来へのギフトになるような小さな習慣自分の体の慈しみかたをクリエイトします。
一人一人に合ったセルフケアをセッションや講座を通じて最大限にカラダの可能性を引き出すサポートをしています。
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