
おはようございます。
新潟で【オキシトシン】や【触れること】
について発信しています。
理学療法士の高野です。
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◆◇シーツのヨレが気にならない患者さん◇◆
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僕は病院で、
整形外科の手術が終わった患者さんの
リハビリを担当することが多いのです。
術後の患者さん、やっぱり痛いんです。
そんな患者さんたちの特徴は
眠りが浅く、頻回にトイレに行く、
便秘がちになる、
などなどがありますが
【自分の外の環境への認識が不足する】
という特徴もあります。
これ、どういうことか?
例えば、
ベッドのシーツがかなりヨレて、
しわくちゃになって、
お尻のあたりにたまっていても、
全く患者さん、気が付かなかったり。
はたまた、
枕から頭が落ちそうで、不安定で、
僕が位置を直しても、
患者さん「あ、そう?なにしてんの?」
みたいな(笑)。
ザ・無頓着!
こういったことが起こる背景には、
患者さんが
自分のカラダの中の感覚(痛み)だけに
意識を集中していることが考えられます。
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◆◇ 内と外のバランスをとる『触れる』 ◇◆
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私たちのカラダには
隅々まで、さまざまな場所に
たくさんの種類の感覚があります。
そのなかで『手術部』の『痛み』という
一種類の感覚だけに
意識を集中している状態は、
カラダの通常運転ではありません。
なので、その状態では
カラダ全体がすごく緊張していきます。
緊張がドンドン高まって、
さらに、余計に、
他の感覚が分かりにくくなるという
悪循環が完成していくのですね。
こんなとき。
こんな非常事態のとき。
カラダに『触れる』というのは
とても優れた効果を発揮します。
例えば術後に
シーツのヨレを認識できない患者さん。
患者さんのカラダと
シーツが接している間に手を入れて、
す~っと優しく流すように触れていきます。
腕、背中、脚へと。
そうすると、
あら、不思議。
触れられた場所の
カラダの感覚がひらいていくのです。
パッと。
それまで認識できなかった、
カラダのアチコチの場所が
意識できるようになるので、
結果、カラダの余分な緊張が抜けていきます。
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◆◇ 自分のカラダに優しく触れよう運動 ◇◆
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このような『触れる』効果は
人に触れられるときだけではなく、
自分で触れるときにも
発揮します。
カラダのいろんな場所を
内から外へ
上から下へ
優しく押し流すように
触れてみてください。
『あれ?こんな場所が痛い!』
そんなときは
そこに少し手を置いてあげましょう。
するとどうでしょう。
流すように触れた場所。
手を置いた場所。
なんだか
かる~く動かせるようになっているはずです。
これ、毎日やっていると
その日、その日の自分のカラダの調子に
気づきやすくなっていきます。
『あ~、今日は重かったね、カラダ』
とか。
『今日は呼吸が浅かったんだね』
こんな感じで。
ぜひ、毎日のセルフケアに組み込んでください。
今月は
『自分のカラダに優しく触れよう月間』です。
(あと一週間くらいだけど・・・笑)
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
高野義隆 理学療法士
フィジカルセラピスト。 触れることを通じて、他者への信頼感や安らぎを生み出すホルモン:オキシトシンの分泌を促し(オキシトシン・マッサージ)、身体のケアからココロのケアまでを行っている。
◆ブログ 【オキシトシン・マッサージ ~肌からココロに伝わるメッセージ~】
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